本のこと日記
2008年05月の本のこと日記
2008.05.22 『船乗りクプクプの冒険』北杜夫
【あらすじ】
「もう船がでる時刻なんだ、クプクプ」――。頭の悪い作家キタ・モリオ氏の書いた奇妙な本を読んだため、突然、不思議な世界へ投げ出されてしまったタロー少年。オンボロ船に乗りゆかいな冒険がはじまった。ナマケモノの島や人喰い人の島など、メチャメチャな世界のメチャメチャなお話。紺碧の海と、豊かな空想の世界を描いた一大メルヘン。
友人が「小さいときに好きだった本」として紹介してくれたのがこの本。
まず、主人公の名前がいい!なんせ「クプクプ」ですから。かわいいじゃないの!
ドクトルマンボウの北杜夫さんらしく、ユーモアいっぱい。「頭の悪い作家キタ・モリオ氏」として登場しちゃったり、自分自身をパロディにしちゃうセンスがたまりません。
ひとたびページをめくればハチャメチャなのにスカッとまぶしい冒険の世界へトリップできます。
ほんとうにシッチャカメッチャカなファンタジーなのに、それでもれっきとした冒険物語。クライマックスはちょっと手に汗握ります。
どうなる!?どうなるんだ、クプクプぅ!!!
とドッキドキですが・・・最後はプッシューと脱力。そしてさわやかで希望いっぱいな結末が待っています。
力まない、力まない、ゆるーくゆるーく・・・。
なんだかまぶしい一冊です。
忙しい日常にちょっと疲れてしまったとき、オススメの本。
しかし!
何が一番すごいかって、この本、刊行は昭和37年。
その時代にここまでブッ飛んじゃってる小説を書いた北杜夫さんは実にすばらしいっ!
(By ミッチョリーナ)
