本のこと日記

2007年06月の本のこと日記

2007.06.25 『なめないでね、わたしのこと』内館 牧子

内館牧子さん。脚本家として、それから女性初の横綱審議委員としても有名ですよね。
「ひらり」「週末婚「昔の男」・・・内館先生のドラマ、大好きです。

ということで今回手に取ったのは内館先生のエッセイ「なめないでね、わたしのこと」。相撲、プロレス、サッカーから日常の出来事、最近の日本(言葉や若者、しつけなど)について思うことなど、先生が言いたい放題の痛快エッセイです。

ひとつのテーマが5ページほどなので、読みやすいです。
が・・・私の中でどうも「うーん・・・」と思いながら読む箇所がいくつかあって・・・。

・・・内館先生、ものすごーく偏ってません?
「相撲」と「プロレス」と「貴ノ花」に対しては惜しみない愛を、反面、「今の若者」と「女性」に対してものすごく偏見をもっているような・・・。
まあ、キビシイ目を持ってるという言い方もできますが、それでも「なんか、偏ってるなあ」と読みながら思っちゃいました。まあエッセイだから個人の意見がいっぱいちりばめてあるほうがおもしろいんですけど!

とくに「若者」に対しては、内館先生のエッセイというより、なんだか「いまどきの若者は・・・」が口癖のオジチャン・オバチャンのグチに近いかも。私は「今の若者」じゃなくて、もうそろそろオバに片足突っ込みそうな年齢ですが、それでも「ここまでヒドくないよ、今の若者。っていうか『今の若者』でひとくくりにするのは、なんだかなあ」と思っちゃいます。

「女性」に対しては、「違うんじゃないか?」というより「ズバリ」すぎてて怖いぐらい!女性のイヤーな計算とか、先生はズバリ突いてきてます。さすがです。ここまで意地悪目線をもてるから女性心理を鋭く突いてくるすばらしい脚本が書けるんだと思います。


その反面「相撲」や「プロレス」に対する愛は並々ならぬものがあって、好きなものにこんなに夢中になれる生き方ってすてきだなあ、と感心します。

「相撲」「プロレス」「女」「今の若者」だけじゃなく、先生のおちゃめな日常もたくさん描かれているので、読んでて飽きません!持ち歩いてちょっとした空き時間に読むのにピッタリのエッセイです。

(By ミッチョリーナ)

2007.06.19 『オトコ・ウォーズ』岩井志麻子

岩井志麻子御大のエロエッセイです。





どこまでもドスケベで、
果てしもなくどうしようもない愛と欲望と戯れの記・
・・・・・・ちょっとスゴイことになっています

(カバーより)

・・・・・・・・・・いやいやいやいや、「ちょっとスゴイこと」っちゅうか、「ドエライこと」やろ。
なんせタイトルからしてドエライ。アンアンの連載を一冊にまとめたものですが、連載時のタイトル「オトコ・ジョーズ」は「男上手」と「お床上手」をかけてるんですから。
すげぇぜ、志麻子先生。

内縁の夫の韓国男、ベトナム愛人との赤裸々な愛の日々。
韓国、ベトナムと、アジアを股にかけた愛と欲望の生活もすごいですが、「こんなこと書いちゃっていいの?」ってことまで書いてある。すごいな、さすがですよ志麻子先生。
原稿書きながら、隣のベトナム愛人を弄りまわしちゃってるの。エロいねっ、志麻子先生。

月の半分を韓国で内縁夫L君と過ごし、1週間はベトナム愛人V君と戯れ、残りは日本で過ごす。
よくこんな体力ちゅうか精力っちゅうか・・・よくありますなあ、と思うのはまだまだ早い!途中から歌舞伎町マッサージ師の中国人青年まで参戦しちゃう。
めくるめく愛欲の日々、もうめまいがしそう・・・。
そんな毎日を過ごす志麻子御大ですが、時々ぽつりと寂しさが襲ってくるのか、ところどころに無常観を匂わすところが、また感慨深いのよ。

そもそも私、エッセイには教訓だ説教だってのは望んでません。
作家さんのニオイが詰まっていればそれでOK。
これからももっともっと笑わせれくだされ、志麻子先生!


(Byミッチョリーナ)

2007.06.17 『ひとり日和』青山 七恵

第136回芥川賞受賞作。
71歳の遠い親戚 吟子さんの家に居候することになった20歳のフリーター、知寿。二人が暮らした春夏秋冬の移ろいが描かれています。


まったりと毎日が進んでいく静かな物語です。
コレといって事件もなく、出来事といえば主人公 知寿が1年に2度失恋するぐらい。
この主人公の知寿が、ムカツクほどネクラでひねくれてて小意地が悪いんだ・・・。
失恋したからって髪は切るヮ、手癖は悪いヮ、自分の恋がうまく行ってないからって恋をしている吟子さんの前でわざわざヤングのピチピチ肌を見せ付けるヮ、恋をすればいい年してずっと遠くから見つめてるヮ・・・ちょっとあんまり友達になりたくないかも・・・。


まったくうざい女だよ、なんて思いながら読んでいたけれど、知寿の暗さってもしかして私にもある暗さなのかも(さすがに手癖はないけど、ね)。
自信がないから他人に意地悪してしまう知寿。
自分に振り返ると10代の頃から20歳ぐらいまでって特にそういう年頃だったなあ。

「ひとり日和」、なんだかじわっと感動する作品です。

(By ミッチョリーナ)

2007.06.09 『タンタン アメリカへ』エルジェ

「タンタン」を知ってますか?
タンタン麺じゃあありませんよっ。
コートのすそをひるがえし、相棒の白い犬スノーウィと、世界中、いや、月世界まで冒険の旅に出かける、われらが少年ルポライター、くるっとはねた前髪がキュートなタンタンの物語。世界50カ国語以上に翻訳され、2億部が販売されているベルギー生まれのコミック・シリーズです。
作者エルジェは入念な下調べのもとに漫画を描いていたそう。だから大人も子供も楽しめる漫画に仕上がってるんですね。

きめ細かな描写、きれいな色使い、ドッキドキの展開、愛すべきキャラクターたち、ベタベタなギャグ・・・「タンタン」シリーズの面白さの秘訣はここにあるんです。

そんな「タンタン」シリーズの一冊、「タンタン アメリカへ」はタンタンとスノーウィが1930年代のシカゴへ行き、マフィアと戦うストーリー。

いつもながら「タンタン」不死身です・・・。ありえないぐらい。
インディアンに捕まろうが、ホテルの37階を窓から窓へウォールクライミングしようが、警棒で殴られようが、不死身のタンタン。
普通の人なら即死のところも、ありえない方法で助かってくれるから安心して笑えます。
ご本人もこうおっしゃってます。
「スノーウィ、ぼくらってほんと運がいいよね」

・・・ええ。ほんとにね・・・。


さてさて今年はエルジェの生誕100年。あれ?ってことは「タンタン」シリーズ、そんなに古いものなの???
って調べてみると、なんと「タンタン アメリカへ」は1931年に描かれた作品
というじゃないですか!
こりゃすごい。
この機会にみなさんも「タンタン」シリーズを味わってみてください!

(By ミッチョリーナ)

2007.06.06 『海辺のカフカ』村上春樹

村上春樹さん、とっても有名な作家さんですが、私は「ノルウェイの森」ぐらいしか読んだことがなかったかも。。。
今回の「海辺のカフカ」は知人に勧められて読んでみました。


その結果は
・・・・・・はい?
なんだか「倫理・政経」の教科書を読んでるようだ。


断っておきますが、登場人物同士の意外なつながりとか、話の展開とか、海辺や森の風景とか・・・・・・それなりに引き込まれるところがいっぱいありました。

が・・・、それよりなにより
メタファーって何???

物語中にちりばめられている「アイデンティティーの古典的模索」だとか「ドラマツルギー」だとか「オブセッション」だとか「アイロニー」だとか、「メタフォリカルに」だとかのカタカナ語、意味わからないし。わたくし、「メタボ」ならわかりますが・・・。

ちなみに「メタファー」、辞書ひいてみました。
※ metaphor (隠喩)
比喩法の一。「…のようだ」「…のごとし」などの形を用いず、そのものの特徴を直接他のもので
表現する方法。「花のかんばせ」「金は力なり」の類。

はい。これ読んでもよくわかりません。
高校のときの倫理の教科書も「イデア」とか「エートス」とか・・・なんだよその呪文!と思いながら、英語の課題の内職に勤しんでいた私にとって、この意味不明のカタカナ語オンパレードの本はけっこうキツかったです。
ま、私の脳がこの本についていけなかっただけっちゃあ、だけなんですが。。。

若輩者のわたしには春樹先生の世界観を理解するにはまだ知識が足りなかったのでしょう。

まあでも大丈夫です。そういう意味がわからないところはスッ飛ばして読んでしまえばいいだけです。
わからないものや理解できないことは、なかったことにしてスッ飛ばす・・・あゝ、私の読書スタイルは私の生き方そのものね・・・。だから未だに独身なんだわ・・・、なんてプチ自己反省してみました。


あとひとつ気になったのは・・・会話です。
読みながら「もっと自然に会話できないものかしら、この人たち。」と何度思ったことか。
ちょっと試しに音読してみてください。
「君はナントカだ!」
「とても興味深い質問だ」
「しかし救いはない」
おいおい、中高生の英語の訳か!?それともシェークスピアの芝居か!?と思うような会話ですから。あ、シェークスピアの芝居は見たことがないです。想像でモノ言っちゃいけませんね。


あ・・・・こう書くとけっこう悪口書いてる感じですが、話は面白かったです。一気に読んじゃいました(カタカナ語っぽいあたりは飛ばし読みしたのでますます早く読めました)。

(By ミッチョリーナ)

2007.06.05 『紀香魂』藤原紀香

藤原紀香さんの結婚式を見て、影響されやすい私は、早速「紀香魂」を買ってみました。

紀香嬢から、少しでも分けてもらおうと思ったわけですよ。
何って決まってるじゃない、「結婚できる」オーラですよ!!!



そんなこんなで「紀香魂」。

前半は陣内さんとの出会いから今日に至るまでの話。
最初は「おいおい、ただのノロケかよ」と思いますが、いやいやなかなかどうして興味深いです。
あの!「女王」紀香さまが円形脱毛症になる、だとか、なんと結婚10日前に別れそうになっていた、とか・・・なかなか血なまぐさいんですよ、これがまた!


で、中盤は「紀香スピリッツ」や「紀香流ビューティーの作り方」っぽい感じ。
実践すれば私もあんな「峰不二子」バデーになれるかしら!と一瞬思うものの、すぐに気づきます。
アリエマセン。
種が違うわけですよ、種が。
それに元来ずくなしの私には、紀香さんと同じだけ美への努力をする時間があったら、寝るか、ハンカチ王子のストーカーに充てます。


そして後半。私としてはここが一番よかった!
紀香さんのカンボジアや東ティモールの子供たちへの思いがいっぱい詰まっています。いろいろ考えさえられます。
それにしても・・・
あんなに忙しい紀香さんがなぜボランティアを一生懸命やるのか、という謎・・・謎って言うと大げさですね、理由かな?
まあ、それがわかる文章を、あの「岩井志麻子」さんの本の中に見つけましたよ!

『本当に美男美女でモテている著名人は、別のことを語りたがるよね。仕事とか生き様とか趣味とか社会情勢とかエコロジーとか。
美男美女であること、モテてることを仕事としたがらないんだわ・・・・・・。』


なるほどね・・・これだわ、まさに。



サァッっと読めますし、なかなか興味深い。けっこういい本ですよ「紀香魂」。
ま、一番興味深いのは陣内・紀香の結婚披露宴に石田純一と長谷川理恵が出席していたことですが・・・。



※【ずくなし】 役に立たない者。怠け者。不精者。


(By ミッチョリーナ)

Hon-no-koto Diary
本のこと日記